2022.12.13

「null -自由な場所とアートなこと-」 イメージビジュアル展 開催レポート

null イメージビジュアル展@大東京綜合卸売センター
2022年8月1日(月)~8月6日(土)
参加者数 約133名

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府中市民の台所「大東京綜合卸売センター」に期間限定のACF拠点「やど(仮*」を準備し、「null -自由な場所とアートなこと-」 イメージビジュアル展を開催しました。
*読み方:やどかり

大東京綜合卸売センターの担当者の方からnullをきっかけとして、空き店舗の市民活動や表現の場としての利用を打診いただいたのが初夏の頃です。

前々からnull運営チームとして大東京綜合卸売センターの場としての魅力を感じていたので、早速見学させていただきACFの活動の場としてお借りすることになりました。市場という場の特性で24時間開場していたり、店舗の真上の階の倉庫と床と天井で繋がっているなど場所のつくり自体も興味深いです。日常的な場所ですが、来るだけでワクワクする活気を感じます。

期間限定のアートと表現の交流の場「やど仮(かり)」と名をつけ、作品展示をメインとしたギャラリーと、ACFの紹介や様々なコミュニケーションの場として談話室と位置付けています。

DIYでの場づくりはお借りした場を眺め、どう使うかを考え、作りながら使い方を考えるブリコラージュのようなプロセスで進めていきました。アイデアと素材を持ち寄り、子どもたちにも手伝ってペンキを塗り、自分たちで什器を作るのは秘密基地をつくるような楽しさです。

場の整備とともに、今回のnullのイメージビジュアルを一堂に会した展示の企画も進めていきました。nullのイメージビジュアルは、毎回テーマをお伝えしてアーティストの方々に制作をお願いしています。テーマの解釈や、いつもの作風と違う表現の作品など、並べて観ることでわかる面白さを多くの方に紹介したいと思っていました。

「やど(仮)」にイメージビジュアルを搬入。白い部屋に各ポスターがずらりと並ぶと、参加者の話が思い出されてきます。

何人かアーティストも在廊してくださることになり賑やかな場になったこともあって、市場の近隣店舗も興味を持ってくださいました。

来場者に展示アーティストの話をしながら、そのコメント、その時々のテーマや開催時のことをご説明しました。3年前に第一回が行われて以来、参加者のいつもと違う面を見せてもらってきたことで、関係性も緩やかながら根っこで繋がるような感覚になってきた気がします。

また、ふらりと来場された方がACFメンバーの誰かとなにかしらの縁で繋がっていた、というのが後からわかったりしたことも印象的でした。府中という土地柄なのかもしれないですが、人のネットワークは案外広がっていて、ただ情報が繋がっていないだけなのかもしれません。

今回このイメージビジュアル展をきっかけにACF会員になった方もいて、そんなことを思いました。

個人的なことですが、来場者とアーティストと展示物を見ながら趣味の話、好きな本の話などをダラダラと話す時間は、大人になってあまり持てなくなった気がします。

特にコロナ禍によって飲食を共にする回数が減り、効率よく、またはオンラインで会話する空気の中、雑談をする機会もだんだん失われてきました。そのことは、改めて場と時間との関わり方が余白には重要だと考えさせられました。

開催情報

場所:大東京綜合卸売センター 第4通路 「やど(仮)」
日時:2022年8月1日(月)~8月6日(土)11:00~14:00
参加人数:約133名
テーマ・展示アーティスト |
null vol.1 『音楽』烏田 鈴渚 Rena Karasuda
null vol.2 『PRINT』宮山 香里 Kaori Miyayama
null vol.3 『毒気を感じるけど面白いモノ』小川 優紀 Yuki Ogawa
null vol.4 『穴』三輪 浩光 Hiromitsu Miwa
null vol.5 『新年』西郷 美絵 Mie Saigo
null vol.6 『こだわりすぎるくらい好きなモノ(コト)』高嶋 英男 Hideo Takashima
null vol.7 『縁起にまつわるモノ』馬塲 稔郎 Toshiro Baba